2014年1月26日日曜日

日本の児童会館と英国のプレイグループの違い

イギリスの保育園代というのは、めちゃくちゃ高い。日本の無認可保育園よりも、断然の高さを誇る。そして、この保育園代の高さ故に、出産後の女性の就業率が欧州諸国の中では、英国は結構低いらしい。それでも、日本とイギリスを比べたら、やっぱりイギリスの方が子育てしやすいんじゃないか?という声を良く聞く。私自身は、当初は保育園代の高さ故に、断然、働く親には日本よりもイギリスの方が厳しいだろうという印象だった。

数ヶ月過ごしてみて、保育園代とは別のファクターで英国の子育てのしやすさというのを感じている。そのひとつが、日本の児童会館に来る保護者と英国のプレイグループに来る保護者の違いである。

日本の児童会館は、基本的には無料で地方自治体が未就学児を対象にして遊ぶ場を提供している。そして、娘を札幌の児童会館に連れて行っていた時は、その子供達を連れて来る保護者というのは、ほぼ全員が母親。ときどき、おばあさん。週末の特別企画の時だけ父親が来る。というのが一般的だった。

ロンドンでのプレイグループも、ほぼ日本の児童会館と同じなのだが、地方自治体が運営するものよりも教会が運営して1〜2ポンド程度の寄付を募るというスタイルの方が多い。日本よりは父親が来る頻度が多いものの、大抵は母親が一緒に来ていて、日本と同じなんだと始めは思っていた。しかし、よくよく話しを聞いてみると、結構な頻度で親ではなく、ナニーと呼ばれるベビーシッターの方である事が多い。しかも、そんなシッターさんは、プレイグループでお話すると、ビジネスカードをくれて「子守りが必要だったら、連絡ください。」ってセールストークもついてくる。そして、実際にシッターさんの子守りの様子が垣間みれるのである。

日本にいるとベビーシッターってどんな感じなのか、なかなか身近に接する機会がないので、なかなか頼みにくく、また、ベビーシッター+子供の組み合わせで遊びに行く場所も少ないので閉鎖的な子育てになりそうでなんとなく尻込みをしてしまっていた。しかし、イギリスのこのような環境だと、困った時にベビーシッターに預けやすいな。と感じている。

ベビーシッターが普及する背景としては、文化的背景や移民政策等も関係しているとは思うので、日本とイギリスを単純比較することは難しいと思うが、子供を連れて遊びに行く場に、困った時に頼めそうなナニーがいるというイギリスの環境は、子育ての心理的な負担軽減に一役買っているのではないかと感じている。


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